「犬用ケーキって人間用ケーキと何が違うの?」
「犬用ケーキは人間も食べられるの?」
愛犬のお誕生日やうちの子記念日を迎えるにあたり、このような疑問を持たれたことはありませんか?
最近では犬用ケーキやペットケーキを取り扱うお店も増え、愛犬のお祝いにケーキを用意することが当たり前になってきました。
その一方で、
- 「どんな材料で作られているの?」
- 「アレルギーがあっても食べられる?」
- 「シニア犬でも大丈夫?」
- 「人間も一緒に食べられるの?」
と気になる飼い主様も多いと思います。
私は現在、看護師として働きながらオーダーメイドの犬用ケーキを作っています。
今回は、私が犬用ケーキを作る理由と、人間用ケーキとの違い、そして一頭一頭に合わせたケーキ作りに込めている想いについてお話ししたいと思います。
犬用ケーキと人間用ケーキの違いとは?ペットケーキ作りで大切にしていること
人間用ケーキは、人が美味しいと感じる味や食感を重視して作られます。
生クリームや砂糖、バターを使用し、甘さやコクを楽しむためのお菓子です。
一方で犬用ケーキは、わんちゃんの体の仕組みや消化を考えて作る必要があります。
犬と人では必要な栄養も異なれば、消化器官の働きも異なります。
そのため当店では、
- 砂糖不使用
- 塩不使用
- 基本的に油不使用
- 小麦フリー(ご希望に応じて小麦へ変更可能)
を基本としています。
ただし、「油は絶対に使わない」という考えではありません。
魚そのものに含まれる脂質を活用したり、必要に応じて亜麻仁油やえごま油を少量使用することもあります。
大切なのは制限することではなく、その子に必要な栄養を考えることです。
犬用ケーキは見た目こそ人間用ケーキと似ていますが、レシピを考える時に大切にしていることはまったく違うのです。
犬用ケーキは人間も食べられる?当店のケーキについて
これはご注文前によくいただく質問です。
結論からお伝えすると、当店の犬用ケーキは人間もお召し上がりいただけます。
実際に味見をされる飼い主様はとても多く、
「愛犬と一緒に食べました」
「家族みんなで少しずつ味見しました」
というお声もたくさんいただいています。
スポンジタイプの犬用ケーキは砂糖を使用していないため甘さはありません。
素材そのものの素朴な味わいで、ジャムやはちみつを添えると美味しく召し上がれます。
また、お食事タイプの犬用ケーキはマヨネーズを使っていないポテトサラダのようなイメージです。
実は私自身も、余ったお芋クリームやお野菜にマヨネーズと塩こしょうで味付けをしてポテトサラダとして食べています。
ただし、わんちゃんの嗜好性を考えてヤギミルクを使用した場合、人によっては乳臭さを感じることがあります。
愛犬と一緒に楽しみたい場合は、ご注文時にお気軽にご相談ください。
わんちゃんの体を第一に考えながらも、飼い主様も一緒に楽しめるケーキをご提案できればと思っています。
アレルギー対応の犬用ケーキを作りたいと思った原点
私が犬用ケーキを作るようになった原点は、大切な人の愛犬との出会いでした。
その子はアレルギー体質で、一般的な犬用ケーキを食べることができませんでした。
お誕生日をお祝いしたい。
記念日をお祝いしたい。
でも食べられるケーキがない。
他のわんちゃんがお祝いしている姿を見るたびに、
「この子も一緒に食べられたらいいのに」
と思っていました。
お祝いしたい気持ちはみんな同じです。
でも体質によって諦めなければならない子がいる。
その現実を知ったことが、今の私の原点です。
だから当店では、できる限りアレルギーや苦手な食材への個別対応を大切にしています。
なぜ看護師がお菓子作りを続け、犬用ケーキの販売を始めたのか
私はもともと看護師です。
看護師として働きながらお金を貯め、休日には製菓教室や講座へ通い、さまざまな製菓資格を取得してきました。
その後、夜間の製菓学校へ進学し、ブライダルホテルで製菓の現場も経験しました。
そして現在も看護師を続けながら犬用ケーキを作っています。
お菓子作りは昔から大好きで、パティシエを夢見ていました。
手作りのお菓子で誰かに喜んでもらうことが好きでした。
しかし、人間用のお菓子を自宅で販売するには設備や営業許可など高いハードルがあります。
それでもお菓子作りを続けたい。
誰かに喜んでもらえるものを作りたい。
そんな思いを持ち続けていた時に出会ったのが犬用ケーキでした。
そして気付けば、私自身が本当に作りたかったものは「可愛いケーキ」ではなく、「その子に合わせたケーキ」だったのだと思います。
看護師として感じる「口から食べること」の大切さ
看護師として働く中で、強く感じてきたことがあります。
それは、
『口から食べられることは決して当たり前ではない』
ということです。
病気になった時。
年齢を重ねた時。
食欲が落ちた時。
食べることが難しくなる方をたくさん見てきました。
そして栄養状態は、健康維持にも病気の回復にも大きく関わります。
私はその現場を何度も見てきました。
だからこそ、わんちゃんにも同じことを感じています。
食べることは栄養補給だけではありません。
【楽しみでもあり、生きる力でもある】
と考えています。
だから私は犬用ケーキを作る時も、ただ見た目が可愛いだけではなく、「食べること」を大切にしたいと思っています。
シニア犬や食欲が落ちたわんちゃんにも犬用ケーキを届けたい
近年は医療の進歩によって、15歳、16歳を超えるハイシニア犬も珍しくありません。
だからこそ私は、
最後まで美味しく食べる喜びを感じてほしい
と思っています。
シニア犬になると食欲が落ちたり、噛む力が弱くなったりすることがあります。
そのため当店では、食材だけでなく調理方法や食感にも配慮しています。
どうすれば食べやすいだろう。
どうすれば美味しく感じてもらえるだろう。
そんなことを考えながらレシピを組み立てています。
そして、今ではリピーターのお客様の愛犬や
シニア犬でお悩みのお客様のご友人様からご相談を頂き、少しでも召し上がれるおやつを提案させていただく事も。
今後もお客様一人一人と長くお付き合いをし、
『困った時に相談できるお店』
としてあり続けたいと思っています。
オーダーメイド犬用ケーキにこだわる理由
正直に言うと、オーダーメイド犬用ケーキは効率が良い方法ではありません。
同じケーキをたくさん作る方が時間も手間もかからず、経営的には楽です。
それでも私は、一頭一頭に合わせる方法を選んでいます。
なぜなら、
- アレルギーがある子
- 好き嫌いがある子
- シニア犬で食欲が落ちている子
- 食べられない食材がある子
がいるからです。
その子に合わせるということは、時間も手間もかかります。
でも、
「アレルギーがあって他店では断られ続けたけど、やっとケーキを食べさせてあげられました」
「久しぶりに夢中で食べてる姿を見られた」
「シュシュのおやつをきっかけに落ちていた食欲が少し回復して今日は◯◯も食べられました」
そんなお声をいただくたびに、この方法を続けて良かったと思います。
効率だけを考えれば、もっと簡単な方法はあります。
それでも私は、一頭一頭に寄り添うことを大切にしたいと思っています。
犬用ケーキの食材選び|鹿肉や猪肉を自分で学ぶ理由
私は犬用ケーキや犬用おやつに使う食材について、できるだけ自分自身で見て、触れて、食べて学ぶようにしています。
鹿肉や猪肉もそのひとつです。
実際に現場へ足を運び、見学や学びの機会をいただいてきました。
本やインターネットだけでは分からないことがたくさんあります。
肉の状態。
鮮度。
部位ごとの特徴。
加熱による変化。
そうした経験が、今の食材選びやレシピ作りに活かされています。
私自身が納得できる素材を使いたい!
その気持ちはこれからも変わらないと思います。
犬の誕生日ケーキは「その子に合ったもの」が一番だと思う
犬の誕生日ケーキを選ぶ時、
「人気だから」
「見た目が可愛いから」
という理由ももちろん大切です。
でも私は、それ以上に
『その子に合っているか』
『美味しく食べられるか』
が大切だと思っています。
年齢。
体質。
アレルギー。
好きな食べ物。
食欲。
同じわんちゃんは一頭としていません。
だからこそ私は、その子だけのオーダーメイド犬用ケーキを大切にしています。
まとめ|食べる喜びを大切にしたオーダーメイド犬用ケーキをこれからも
私が作りたいのは、ただ写真映えする犬用ケーキではありません。
勿論、見た目も可愛いケーキを心がけてます。
- アレルギーで諦めていた子。
- シニアになって食欲が落ちてしまった子。
- 病気と向き合っている子。
- 偏食や警戒心が強い子。
そんなわんちゃんたちにも、お祝いの日を楽しんでほしいと思っています。
看護師として感じてきた「食べること」の大切さ。
学び続けてきた製菓の技術。
犬の栄養や食材への知識。
そのすべてを活かして、一頭一頭に合わせたオーダーメイドの犬用ケーキをお作りしています。
愛犬のお誕生日や記念日が、かけがえのない思い出になりますように。
そして、食べる喜びが少しでも長く続きますように。
そんな願いを込めて、今日も一つひとつ手作りしています。
こんなケーキ作れる?などのご相談は、InstagramのDMまたは公式ラインよりお待ちしております。
ご注文は公式ラインよりお待ちしております。

ー著者プロフィールー
犬の管理栄養士・犬の家庭料理士・ペットフーディスト。元パティシエ。
犬の体調や季節に合わせた食材選びを大切にし、栄養とおいしさを両立した犬の誕生日ケーキを千葉で制作しています。
